ペットフードの選び方その2

ペットフードの選び方2
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ペットフードの選び方についてまとめています。この記事はペットフードの選び方その2です。まだその1を見ていない方は先にその1へGO!

栄養素は日本もアメリカも欧州も大きくは違わない

アメリカ vs 欧州 vs 日本

下記はたんぱく質と脂肪の比較です。アメリカ(AAFCO)と欧州(FEDIAF)の基準は微妙に異なりますが、大きな違いはありません。日本はアメリカのAAFCOを基準にしてペットフードの「総合栄養食」を判定している為、日本の基準も世界的に見れば信用出来るレベルと言えます。

必須栄養素

総合栄養食の基準

犬や猫の必須栄養素はたんぱく質と脂肪だけではありません。AFFCOが指定する必須栄養素として

・粗たんぱく質
・粗脂肪
・粗灰分(ミネラル)
・ビタミン



があります。これらには明確な基準が設けられており、AAFCO基準をクリアした「総合栄養食」であれば、上記も満たしていることになります。(非常に項目が多い為、完全比較はここでは割愛します)

これ以外にもペットフードの主成分には粗繊維、水分が含まれており、ペットフードに表記されています。しかし炭水化物量は表記されていません。炭水化物は計算によって求められるようになっています。

炭水化物 = 100% – 粗たんぱく質 – 粗脂肪 – 粗灰分 – 粗繊維 – 水分

炭水化物はペットにとっていいの?

炭水化物はエネルギーの元

炭水化物の元であるデンプンは人間と同様に、犬も猫も体内で糖に変換されエネルギーとなります。取りすぎてしまうと脂肪に変わり、太る場合もあります。お米が大好きな人が太りがちな人間と同じですね。

炭水化物となる原材料にも太りやすいものとそうでないものがあります。

Point低GI値の原材料を食べた場合→糖質の吸収が穏やか→太りにくい
高GI値の原材料→糖質の吸収が早い→太りやすい



例えばお米と玄米。すぐにピンと来ると思いますが、玄米のほうが太りにくいと言われています。もちろん玄米のほうが低GI値です。(GI値 お米 88、玄米 55)太りやすいワンちゃんや猫ちゃんであれば低GIのペットフードの選択も視野に入ります。太ってほしい場合、あるいはよく運動をする等であれば、高GI値のペットフードを選択することになります。

しかし、高GI値だからといって必ず太るわけではありません。適正な量を与える事が一番大事な事です。あなたはお米を一日お茶碗に2杯食べて、ブクブク太りますか?というお話です。ペットに与えて日々ペットを観察し、体重を測り、適切な解を出す事が何よりも重要だと考えます。




原材料に穀物があるけど、どうなの?

呪文のように流行る言葉グレイン・グルテンフリー

穀物系を原材料としている場合、下記のことをよく言われているのではないでしょうか。

・穀物系は犬や猫は消化しにくいのでは
・穀物系によるアレルギーが心配

最近では呪文のようにグレインフリー、グルテンフリーというネット記事を見るようになりました。グレインというのは穀物そのもの、グルテンとは小麦粉等に含まれるタンパク質を指します。

実際に穀物系によるアレルギーがあるワンちゃんや猫ちゃんであれば、まずグレインフリー、グルテンフリーであるべきだと考えます。

しかし最近ではペットフードに使われる穀物は、適切な処理を行っていれば問題なく吸収出来る事が分かっており、グレインフリーやグルテンフリーこそ至高、それ以外は無し、というわけでもありません。

ペットフードで使用する穀物は吸収されやすく加工済み

猫や犬は穀物を吸収できない!とよく言われますが、それは純粋にそのまま「とうもろこしを食べた場合」「お米を食べた場合」だと言われています。お米に関しては人間でもそのまま粒を吸収出来るかといえば、中々難しいでしょう。そもそもペットフードで使用する穀物は加工されている事が前提ですので、エネルギーとして吸収されやすく加工されています。



穀物からもたんぱく質は取れる

ここで、下記のようにメインの原材料が安価な「とうもろこし」である総合栄養食を見つける事があります。原材料ついては一番最初に来るものが最も多い成分になりますので、下記の場合穀物がメインのペットフードとなります。

 

ペットフード公正取引協議会が示す原材料の表示例から抜粋

どういうことかというと、「たんぱく質」はその「穀物」であるとうもろこしから一番多く取っているよ、ということになります。つまり穀物のグルテンから多くのタンパク質をとっているわけです。

穀物にはエネルギーに必要な「炭水化物」「糖分」「タンパク質」も取る事ができ、そして「大量生産に向いている」為、フードによく使われています。

犬は雑食、猫は肉食の意味を考える

現状のところ動物性タンパク質と植物性タンパク質のどちらが良いのかは飼い主の判断となっています。AAFCOでは単に「タンパク質」としています。
犬は雑食、猫は肉食と言われますが、一般的には犬も猫も動物性栄養素が多い方が嗜好性があり、よく食べると言われています。
また、猫は肉食である為、チキンやミールなど動物性の原材料が最も多く表示されている方がよいとされています。


猫の場合、必須栄養素である「アラキドン酸」「タウリン」「ビタミンA」についてはそもそも動物性栄養素でしか賄うことができません。

とはいえこれらはAAFCO基準に必要栄養素として定められているため、「総合栄養食」であれば、とうもろこしが原材料に一番使われているからといって、動物性栄養素が入っていないわけではありません。

しかし、体で作れないものを食べ物から補う仕組みになっている事を考えれば、猫の場合は原材料には動物性栄養素が多いものを選びたいところです。

犬は人間と同じで雑食ですが、ビタミンCを体内で生成できます。雑食ですので動物性栄養素が原材料で一番にこなければならないという事はないようですが、嗜好性等から肉を好む傾向があります(個体差はあります)。


 グレインフリー、グルテンフリーは必要な時だけ検討する

グレインフリー・グルテンフリーはグレインアレルギーのあるペットの為ということが第一にあります。

第二に「とうもろこし」等GI値が高めになりやすい穀物を使っている場合、中には太りやすい子も存在する為、ダイエットを気にするペットによいとされます。

しかし健康な子であれば特別選択しなければならないというわけではないようです。

まずはAAFCO基準を満たしている「総合栄養食」である事を意識して、飼い主が基準の餌の量を守り、よく観察するという方が重要なのではないでしょうか。その食べ物が体にあっているかあっていないか、という事も重要な要素です。

国基準の炭水化物量は犬60%、猫45%

以外に多い指定必須炭水化物量

ペットフード公正取引協議会やペットフード協会では犬の炭水化物量を60%猫は45%が必要な栄養素です、というふうに定めています。こちらは環境省のHPからもDL出来る内容です。

つまりエネルギーとして炭水化物は必要で、犬に関しては特に雑食である為より炭水化物量が多くなっています。

出典:環境省
最初に知っておきたいこと
<人間・犬・猫の違い>

栄養は結局バランス

たんぱく質が多すぎても肝臓を悪くする、脂質が多すぎても太る原因となる、炭水化物が多すぎても内蔵に負担、または太ってしまう、等、栄養は薬にも毒にもなります。

人間もそうですがなんだかんだバランスが取れている食事が一番よいです。AFFCOはこれらの基準値となる為、まずは総合栄養食であるか、もしくはAAFCO基準を満たしているか、を基準に考える事がベストといえます。

自分を過信して、自分で導き出した栄養素を信じて、基準値のない間違った餌のやり方をするほうがよほど危険と考えます。

Point
1.栄養基準は日本もアメリカも欧州も大きく違わない 
2.必須栄養素は「粗たんぱく質」「粗脂肪」「粗灰分」「ビタミン」 
3.炭水化物は犬猫にとって必要なエネルギー 
4.穀物入はアレルギーなし、太りやすくないペットであれば過剰に気にする事はない 
5.国基準の炭水化物指定は以外に多い

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参考文献、HP:
Mueller et al. 2016、Axelsson E. 2013、Nutrient requirements of dogs and cats. NRC 2006, Meghan et al. 2017, Forrester et al. 2011, Walker et al. 1994, Morris et al. 1977, Kienzle et al. 1993a 1993b, de-Oliveia et al, Meyer and Kienzle 1991、ペットフード協会、ペットフード公正取引協議会、AAFCO栄養基準、FEDIAF Nutritional Guidelines_2019_Mai、環境省 飼い主の為のペットフードガイドライン